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79倍のベンゼンが検出された豊洲市場について

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以前にも取り上げましたが、
築地市場から豊洲市場への移転問題に触れていきたいと思います。
以前取り上げた際には土壌汚染の報道で、
ヒ素やシアン化合物、水銀が聞かれていたため、これら3つの物質について述べました。

9回目の調査結果について

今回の件ですが
移転時期の延期理由とされていた、
豊洲市場の地下水モニタリングの最終調査の結果が14日に報道されました。
ベンゼンやシアン、ヒ素などの有害物質が環境基準を超えて検出されました。
この結果は築地市場で専門家が集まる会議にて報告されたようです。
今回検出された値は
なんと、
環境基準値の79倍です。
ちなみにモニタリング調査自体は今回が初めてではなく、2014年から実施されております。
今回が9回目だそうです。
7回目までの調査結果では基準値を超えることはありませんでしたが、
昨年の9月に実施された8回目の調査結果では、検出された値は基準値をわずかに超える程度でした。
このときにはヒ素も基準値を超えて検出されております。
前回の調査結果でさえも大きく話題となっており、問題があると思っておりましたが、
今回は79倍ですから、市場移転への影響はおそらく出てくると考えます。
ベンゼンの基準値は
0.01mg/L以下であること。
これの79倍ですので
0.79mg/L検出されたということです。
専門家も79倍と急激に上がったことに対して、困惑しているようです。
ベンゼンの検出はあくまで地下であるため、専門家会議においては、
“地上で生鮮食品を扱ったとしても影響はない”という見解のようです。
その反面、小池都知事は今回の結果を重く受け止め、
食の安全に対して慎重に判断していくことを発表しております。

ベンゼンの特性について

ベンゼンに関しまして、身体にどのような影響を与えるのでしょうか?
ベンゼンとは原油に含まれる化学物質(化合物)の一つです。
ベンゼンは液体であり、色は無色、甘い香りがします。
そして引火しやすい特徴を持っております。
高校の科学の授業で習ったことがある人も多いのではないでしょうか?
どのようなものに使われるかというと、プラスチックや接着剤の原料として用いられています。
その他には
・洗剤
・ゴム
・医薬品
・殺虫剤
これらの製造にも使われているため、我々の身近なものであることがわかります。
しかしながら、国際機関(WHO)の発表により発ガン性があることが示されております。

環境に存在するベンゼンについて

先ほどベンゼンは液体と述べましたが、常温での揮発性が高いです。
そのため、水からであっても容易に揮発し、大気中に排出されます。
もちろん
化学反応によって1~2週間で大気中の濃度は半減します。
土壌の深層や地下水に関しては揮発せずに残るのですが、微生物が時間をかけて分解していくそうです。
以上を踏まえても、
分解されていくはずのベンゼンが79倍も検出されてしまったことは、
健康を考える上で非常に恐ろしいことではないかと考えます。